深い人間ドラマ「人魚の森」

「人魚の森」は、昔深夜帯に放送していた、大人向けのアニメシリーズです。
大人向けというのは、エッチな訳ではなく、テーマの深さとドロドロ具合。
化け物や残虐な場面もあり、でも感動も大きいです。

主人公は、五百年の時を生きてきた不老不死の青年「湧太」です。
もとは平凡な漁師でしたが、人魚の肉を食べたことから、死ねない身体になりました。
元の人間に戻る方法を求めて、あちこちを放浪する孤独な時間。
そして物語は、現代から始まります。
とうとう見つけた手がかりは、山間の隠れ里にありました。
同じ顔の老婆ばかりが暮らす、不気味な村。
そして彼女たちに育てられる、足枷をはめられた少女「真魚」。
和風ホラーのような味わいがあります。
人魚に会えたものの、人間に戻る方法は見つからず……その代わり湧太は、同じ体質の真魚というパートナーを得ました。
目的もなく漂流する、二人の旅が始まります。
歳をとらない彼らは、ひとつの場所にとどまることが出来ません。
そして行く先々で、人魚と、それに関わる人間と出会います。
人魚を食い、化け物のような姿になった、不死身の男。
「人魚塚」を守る旧家と、そこに住む老婆と若い娘。
彼女たちの関係が分かった時は、その残酷さに震えました。
人魚の血が、人の身体と人生を、いかに変えてしまうか……。
歳をとらなくなり、座敷牢に閉じ込めらて生きる娘。
普通の人生を送る妹との差が、また残酷さを深めます。
彼女たちの間にある、深い恨みと憎しみ……。
そして時に、物語は湧太の過去の回想に飛びます。
長い旅の間に出会い、そして別れた者たち。
その中には、湧太と恋をした女性も何人もいました。
でも、添い遂げることが出来ない……。
切なく残酷な、大人の物語です。

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